あいうえお経済
凶器になる家・病気になる家

はじめに

「自分の家は安全なところ」誰でもがそう思っています、しかし私たちの住まいは本当に安全といえるのでしょうか。健康で安全に暮らすためには、地震や犯罪など外部からの脅威に備えがちなのですが意外に家の中、住まいの中に危険が潜んでいるようです。

厚生労働省の統計によると、1992年には家庭内事故死(6560人)は交通事故死(15828人)に比べ少なかったのですが、2008年には(家庭内事故死12152人、交通事故死9048人と家庭内事故死の数が逆転しています。そして家庭内事故死の約80%、9421人が65才以上の高齢者なのです。

更なる高齢化社会をむかえ、一人住まいの高齢者世帯も増えてきます、身体能力、運動能力が低下し他の世代なら問題にならないような場所、状況でも思わぬ事故に結びつく可能性が高まってきているといえます。 弱い立場の幼児、老人、病人等皆が安心して生活できてこそ本来の住まいの姿と思います。

単に建築的手法だけでは解決できない高齢化社会に向けたコミュニティ作りも必要となりますが住まい、建築に携わってきた経験をこれから新築やリフォームをお考えの方にお伝えし「安全で快適な家造り」「安全で快適な住まい方」の お役に立てていただければればと思います。