ブランドアラカルト

ブランドを訪ねて、

ルイ・ヴィトンは1821年スイスとの国境に近いジュラ山脈のアンシェイ村で粉屋の12人兄弟の真ん中の子として誕生しました。

1835年14歳のルイ・ヴィトンは、養母との折り合いが悪く家を出ました。一年以上かけて400キロの道のりを歩きパリに辿り着き、オペラ座に近いカプシーヌ大通りにある荷造り用木箱製造兼荷造り職人の見習いとなり働き始めました。30歳のときにはすでにフランス随一の鞄職人となり、オートクチュールの豪華な衣装を入れる箱詰めの仕事に従事していました。1854年、ルイ・ヴィトンは、カプシーヌ通り4番地に世界最初の旅行鞄のアトリエ「ルイ・ヴィトン」を設立し、この年に結婚しました。

いつも時代の先を見ていたルイ・ヴィトンは、輸送機関の発達に注目、従来の蓋の丸いトランクから、積み上げることが簡単な平らな蓋を持つトランクを考案します。また革よりも軽い防水加工を施したグレーの無地コットン素材「グリ・トリアノン・キャンバス」で作ったトランクは大評判になりました。

ルイ・ヴィトンの仕事ぶりを認めたナポレオン3世の皇妃ユージェニーが、旅行用衣装箱を発注するなど、ヨーロッパ中の王族からの評価も高くルイ・ヴィトンは以後100年以上も人々に愛され続けるブランドの基盤を作りました。、71歳で他界しました。

1888年には、二代目ジョルジュ・ルイ・ヴィトンが日本の市松模様をヒントに「ダミエ・ライン」を考案、さらに1896年には、ダミエのコピー商品を防ぐために、新たなるデザインであり、今やお馴染みのルイ・ヴィトンの定番柄「モノグラム・ライン」を作成しました。「L」を「V」と花と星を組み合わせたこの模様は当時流行していたジャポニズムの影響下にあったヨーロッパで、日本の家紋などからインスピレーションを受けて生まれたといわれている。このデザインは王侯貴族をはじめ、上流社会の人々を魅了し人気のトップブランドとなり今や世界中で愛用されている。 日本での人気もいうまでもありません。

1987年、ヘネシー社と合併。LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループが誕生。その後、クリスチャンディオールを率いるベルナールアルノーがLVMHの株を取得し、LVMHの議長(チェアマン)に就任し、アルノーは一大ファッション帝国を築き上げ、1997年、ニューヨークのデザイナーであるマーク・ジェイコブズを起用し、アパレル分野へ進出するようになった。

旅行鞄やバッグが有名で、コレクションに使用する服を運ぶ入れ物を作っていたブランドが、服作りを始めたので、ファッション業界では衝撃的な出来事でした。服作りのコンセプトは、「機能的」あるいは「実用的」で初コレクションから大好評を博し、コレクションではモデルが新作のバッグを披露する形式をとった。

マークジェイコブスは、ルイヴィトンのイメージを作り上げるのにプレタポルテタを開始して数年は非常に苦悩したと語っている。 マーク・ジェイコブズのもと、バッグの分野も伝統を重視しつつ、次々に改革をすすめ、1998年、ダミエ・ラインが定番商品として復活し、村上隆とのコラボレーションなど、さまざまな挑戦を続けています。

ルイ・ヴィトン社は現在LVMHのグループの中心的なブランドであり、ルイ・ヴィトンの他に、ロエベ、セリーヌ、クリスチャン・ディオール、ジバンシー・クチュール、ケンゾー・クチュール、クリスチャン・ラクロワ、エミリオ・プッチ、フェンディ、ダナ・キャラン、フレッド、セフォラ、ショーメ等が関連企業となっています。

ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)

Copyright(C)2010 ブランドアラカルト All Rights Reserved.

あいうえお経済