ブランドアラカルト

ブランドを訪ねて、

エルメスは1837年ティエリ・エルメスがパリ・ランパール通りで創業しました。当初は馬具を専門とした工房で、1867年のパリ万博の馬具部門で銀賞を授与され、その高い技術を買われ、ナポレオン3世やロシア皇帝など、多くの貴族御用達となりました。

1879年には、2代目のエミール・シャルル・エルメスがブティックをフォーブル・サントノーレ24番地へ移転、以来、現在でもパリでのコレクションの発表は主にここで行われています。現在はエルメス本店となっています。

さらに時代の変化を的確につかんだエルメス3代目のエミール・モーリス・エルメスは、馬具製作で培った高い技術力を活かして、バッグの製作をはじめ、1892年にはエルメス最初のバッグ「サック・オータクロア」が誕生しました。

その後エルメスは、職人気質を何よりも大切にするエルメス・スピリットの伝統を保ちながらバッグだけでなく服飾や装飾品、香水、スカーフ、食器などを数多くの商品展開をなし、有名メーカーとの合併吸収も積極的に行い、世界的なブランドへと発展していきました。

1945年、四輪馬車と従者の商標を登録、オレンジ色の包装紙を採用しました。 象徴的なエルメスのオレンジの包装紙は、第二次世界大戦中に資材が用意できずやむなく余っていた紙を使ったもので戦後、元に戻そうとしましたが惜しむ声が強く続投することになりました。

ハリウッド女優でモナコ王妃だったグレース・ケリーにちなんだ「ケリー」や、女優ジェーン・バーキンにちなんだ「バーキン」など多くの人気バッグが誕生し、「ブランドの中のブランド」と言われるほど、その地位を確立していきます。

同族経営が続くエルメスでは、開発から生産・販売まで一貫して本社で管理し、職人の手による価値の高い商品を送り出し続けることで、高いブランド・イメージと商品の希少性を維持していると言われています。

エルメスのバッグはすべて一人の職人により作られます。縫製は、1本の糸の両端に針を通し革に打たれた縫い目の両側から糸をクロスさせて縫っていくという多大な手間と熟練を必要とするクウジュ・セリエという手法です。

エルメスのバッグには、必ず製造年・アトリエ・職人の刻印が入っています。エルメスの効率よりも品質が優先する職人気質を最もよく表しているといえます。

エルメスの新しいコレクションはレディース・ウェアのデザイナーとして1997年にマルタン・マルジェラが、2004年からはジャン・ポール・ゴルティエがデザイナーとして生み出しています。

エルメス(hermes)

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